ニホンイシガメの産卵状況と世代交代の経過

ニホンイシガメの産卵状況

ニホンイシガメの大型個体を減らし、若い個体を新たに繁殖ラインに加えました。
初めての産卵になる個体もいて、残念ながら水中出産してしまったものもチラホラ見られました。
また、穴を掘らずに産卵した個体もいて、卵が乾燥してカピカピに凹んでしまっていますが、白濁りしているものもあり、発生が続くかどうか様子を見ているところです。

以前から世代交代のタイミングを考えていましたが、若い個体の成長が順調だったため、13～15歳ほどの熟成個体を今年の6月、産卵前に販売することにしました。
本来は今期の産卵後に販売する予定でしたが、昨年の産卵後に餌を変えたことで冬眠明けの若個体が一回り大きくなり、屋外の飼育場が手狭になってしまったのです。水質悪化も進んだため、泣く泣く熟成個体を販売する決断をしました。残っている熟成個体も、今期の産卵が終わった後に販売する予定です。

昨年の産卵後からは脂肪分の多い餌を追加し、冬眠明けからも引き続き脂肪分を意識した給餌を行いました。6月からはカルシウム分を多く含む餌を加えたことで、6月中旬から少し遅れて若個体の産卵が始まっています。全体的に今期の産卵数は少なく、若個体の1クラッチ（1回の産卵）の平均は4個ほどです。今後も若個体の状態をよく観察し、来期以降に備えていくつもりです。

無精卵の卵もあって、今年は全体的に発生個体も少ないように思います。梅雨明けが早かったり気候も安定していなかったことも要因しているのかもしれません。8月中旬まで産卵が続くので2クラッチ、3クラッチとまだまだこれからです！

大型個体は安定した産卵

数匹残しているニホンイシガメの大型個体は安定した産卵状況です。数は産んでくれるのですが、受精率は少しおちています。

安定して産んでくれる個体は保険みたいな存在です。これまで保険係がたくさんいたのですが今期の入れ替えもあって産卵数も少ない状況です。途中経過の報告となります！

お問合せ

イシガメ

鈴木 昭宏