🐶後脚麻痺、ヘルニア手術後のワンちゃんにぴったりの車いすを製作します
🌱 後脚麻痺で、おうちの中では後ろ足を引きずって…
後脚麻痺で、自力での歩行が難しくなってしまったワンちゃんのご家族からご相談をいただきました。
ヘルニアの手術を受けたものの、すぐに歩けるようにはならず、おうちでは後ろ足を引きずるようにしての生活が続いていたそうです。
でも、ご家族はあきらめていませんでした。
「少しでも自分で歩けるように、リハビリをさせてあげたい」
──その思いから、犬用車いすを使った歩行訓練を始めることになりました。
🛠 生活のことを考えて、こんな工夫も
今回製作した車いすは、昼間の長時間使用を前提に設計しています。
特に気にされたのは「排泄」について。
車いすに乗っている間も排便できるように、車体にペットシーツが設置できる仕組みを取り入れました。
床を汚すことが少なくなり、皮膚のかぶれや不快感も減らせるはずです。

《写真①:ペットシーツ取り付け部分》
⚖️ 胴長さんには“バランス”が命
今回のワンちゃんは、胴が長い犬種。
ダックスフンドやコーギーのようなタイプのワンちゃんにとっては、車いすのバランス調整がとっても重要です。
後脚麻痺用の車いすには、こんな調整機能を組み込みました:
- タイヤの高さ → 後脚を地面につける or 浮かせる調整が可能
- タイヤの前後位置 → 重心バランスを微調整できます
- タイヤの角度 → 直進の安定感 or 小回り性能を切り替えられます
🧠 歩けるようになるための「50%」を支えるために
以前、かない動物病院の先生にこんな言葉を教えていただきました。
「手術で治るのは50%、残りの50%はリハビリで決まる」
この言葉は、今でも心に残っています。
ただし、リハビリには“身体に合った車いす”が絶対に必要です。
サイズが合っていなければ、逆に歩きづらくなったり、リハビリにならなかったりすることも。
市販の車いすも便利ではありますが、微妙なサイズの違いが命取りになるケースも少なくありません。

《写真③:完成後、実際に装着して歩いている様子》
🚚「一頭ずつ丁寧に」。それが私たちのスタイルです。
私たちは、一頭一頭の体型・生活スタイル・リハビリの目的に合わせて、
完全オーダーメイドの車いすを製作しています。
また、犬の体の状態は日々変化していきます。
だからこそ、必要に応じたメンテナンスや調整対応も重要と考えています。
飼主さまが簡単にのせることができ、ワンちゃんはストレスなくのることができることが重要です!
ご相談だけでも、お気軽にどうぞ。
全国出張での現地組付け・調整サポートにもお伺いしています。
🐕「歩けるようになったね!」の声を聞くために
後脚麻痺のワンちゃんがもう一度、自分の足で前に進む姿を見たい。
そんな飼い主さまの想いを、車いすという形でサポートできたらと思っています。
これからも「歩きたい」「動きたい」気持ちを応援する車いすを、丁寧にお作りしていきます。