柴犬の旋回歩行に対応させた老犬介護カート
柴犬の“くるくる歩き”は老化のサイン?
柴犬の飼い主さまから介護カートのご相談をいただきました。
歩くことはできるものの、前庭疾患と認知症の症状が出始めていて、部屋の中をくるくると旋回しながら歩くことが増えてきたそうです。
遠吠えや、夜中に起きて歩き回ることもあり、心配も尽きません。
でも、「まだ歩きたい」という気持ちがある――その気持ちを大切に、介護カートの製作に取り組みました。
介護カートで支える「歩きたい気持ち」
今回ご依頼いただいたカートは、次のような希望がありました。
- ひとりで簡単に乗せられること
- カートに乗ったまま排便や食事ができること
- 旋回歩行を活かして、ストレス解消や運動ができること
これらを叶えることで、ワンちゃんの“やりたいこと”を無理なくサポートする、そんな柴犬用介護カートを目指しました。

旋回歩行を安全にサポートするための工夫
旋回歩行のサポートにはいくつか方法があります。
今回は「タイヤの向きを固定する方法」を採用しました。
この方法なら、室内の広さやレイアウトに応じて旋回する角度を調整することができます。
ただし、元気に歩き続けると、少しずつ遠心力で外にズレていくので、その点も含めて設計しています。
既製品では難しい“ぴったり”のカート選び
ネットで「柴犬用老犬介護カート」と検索すれば、たくさんの製品が出てきます。
でも、「実際に乗せてみないとわからない」というのが正直なところです。
ワンちゃんの体格や筋力、そしてその時々の体調に合わせて調整しないと、
「乗れるけど使いづらい」「負担がかかる」など、思うように使えないこともあります。
愛犬に寄り添うカートは、日々の変化とともに
私が作る介護カートは、すべてオーダーメイドです。
一本一本パイプを曲げ、タイヤの位置を決め、ハーネスを製作し、
ワンちゃんのその時の体調に合わせて調整を行います。
でも、完成したからといって終わりではありません。
体調は少しずつ変わっていきます。だからこそ、一緒に成長していくカートが必要なのです。
全国対応の出張製作、その日のうちにお渡し可能です
私は現在、全国各地へ出張しての介護カート製作を行っています。
事前にワンちゃんの情報をもとに仮組みをし、
当日は現地で実際に身体に合わせながら仕上げます。
その日のうちにお渡しできるよう準備を整えてお伺いしています。
タイヤや高さなどは調整可能な設計になっており、飼い主さまにも安心してご使用いただけるように工夫しています。