多発性関節炎のトイプードルに最適な「4輪介護カート」を製作しました
多発性関節炎とは?
多発性関節炎は、免疫異常によって複数の関節に炎症が起こる疾患です。とくに小型犬のトイプードルやシニア犬に見られることがあり、関節の腫れや変形、歩行時の痛みが特徴です。
今回ご依頼いただいたのは、前脚の関節に強い炎症が出ているトイプードルでした。前脚が曲がったまま床に触れてしまい、足裏ではなく関節部分が地面に接してしまう状態でした。これは痛みやさらなる炎症の原因となるため、歩行補助が必要と判断しました。
犬用4輪介護カートで歩行をサポート
2025年7月20日、ご来店時にサンプルの犬用4輪介護カートに試乗していただきました。幸いなことに後脚は元気でしっかりと踏ん張れる状態でしたので、前脚の負担だけを軽減できるタイプをご提案。
前脚をハーネスで吊り上げる設計にすることで、接地しないようにし、炎症部分を守る仕様です。この仕様であれば、将来的に後脚が不自由になっても、追加の吊り上げハーネスで対応可能です。


製作した犬用介護カートの特長
このトイプードル専用の介護用カスタムカートは、以下のような柔軟な設計になっています:
- 前脚用ハーネスの吊り上げ高さを調整可能
- 前輪・後輪の高さ調整機能付き
- 体形や筋力の変化に合わせて調整可能
介護カートは長期的な使用が前提です。身体の状態が変わっても、都度調整・対応できることが重要です。既製品では対応しきれない細やかなニーズにも、オーダーメイド製作だからこそお応えできます。
仮組みと調整でしっかりフィット
7月23日、仮組フレームで身体に合わせた調整作業を行いました。前脚が床に触れないようにハーネスで吊り上げ、後脚のみでの歩行に慣れる練習がスタートします。
慣れるまでには少し時間が必要ですが、毎日少しずつ使いながら慣らすことで、ワンちゃんの身体への負担も軽減されます。


【まとめ】オーダーメイドの介護カートで、愛犬の歩行をやさしく支える
トイプードルのような小型犬にとって、関節のトラブルや歩行困難は日常の大きなストレスになります。多発性関節炎などによって前脚に不調が出ても、適切な介護カートや歩行補助具を使うことで快適な生活をサポートすることが可能です。
当店では、犬の身体状態や症状に合わせたオーダーメイドの介護カート製作を行っております。
「歩きにくそう」「前脚が痛そう」「市販のカートが合わない」など、どんなことでもお気軽にご相談ください。