石亀の管理・水カビ病・産卵

石亀の管理

子ガメの水槽には基本的にレイアウトパーツなど何も入れないことが安全安心です。綺麗なソイルを入れたり、大きな石を入れて見栄えの良い水槽レイアウトにすることも楽しいのですが、子ガメは隠れる習性があるので石の下やレイアウトパーツに隠れます。その時、水中から鼻先を出すことができればよいのですが、爪が引っ掛かったり、石の重さで水面から鼻先をだすことができずに溺死することがあります。それだけでなく、自然の環境にある石、木(店舗販売のパーツも)などはカビ菌が付いています。煮沸消毒しても菌を消滅させることは難しいです。免疫力が低下すると子ガメは水カビ病に感染します。一度感染すると厄介な病気です。また、子ガメとメダカ、エビ、貝類を混泳させることでも水カビ菌に感染します。

水温は27度~28度で管理しています。水道水の置き水を足しながら、ろ過装置で残餌を処理しています。水の汚れを見ながら全替えしています。水質にこだわることはないですが、水温だけ合わせています。亀はエラがないのでPHなど水質にこだわらず水替えしています。水カビ菌

太陽光、UV光、気にされる方もいますが、直射日光に長時間当てなくても大丈夫です。明るい場所で、ビタミン補給ができて水温管理ができていれば問題ないです。

水カビ病の対処

子ガメの水槽に水カビ菌を入れないことが重要ですが、かかってしまった時にどうすればよいか?ネットで検索すると色々な対策があります。グリーンウォーターに入れるとか、カテキンのお茶に入れるとか、イソジンで薬浴するとか・・・私もいろいろ試しましたが、人工的な治療方法ではその場しのぎで解決しません。むろん自然界でも水カビ病はあり、かからない、かかっても治る、要は免疫力があるかないかの違いです。水カビ菌
これには、普段の餌で免疫力をあげることが大切で予防策で防止することになります。基本、餌は乾燥したペレットを食べさせてることが多いですが、これだけでは補えるビタミン、栄養価が足りていません。自然界で捕食している餌に近づけるためには、活餌を与えなければなりません。その中で、鉄分を摂取させることが大切で、生レバー(鳥の肝)などスーパーで値引き価格で手に入るもや、自然界の活餌だとミミズや川魚の内蔵などもいいとおもいます。普段からおやつ程度に与えるだけで免疫力を上げることができます。

水槽から外飼い

私は、気に入った甲羅の子ガメだけを繁殖用に残しています。3歳になると外のプールに移動させています。夏場の高水温でしゃかり餌を食べる状態の時に移動させるようにしています。一度でも外のプールに入れたカメは元の水槽にもどすことはできません。

外のプールにもろ過装置が必要で、夏場の捕食量はすごいので、糞の量もすごいです。ろ過装置と糞を処理してくれる甲殻類(エビ、貝)を混泳させています。水の量も沢山いるので雨水をためて循環させています。

外飼いのプールでも水温の管理は必要で、ヒーターは入れなくても太陽光は必要で、ある程度の水温と甲羅干しできる場所が必要になります。春先の冬眠明けで食欲もなく、免疫力が低下した個体が水カビ病にかかると栄養補給できないこともあって治りも悪いです。水カビ菌水カビ菌

産卵させるためには、産卵用の床が必要になります。30cmほどの深さの容器に土を入れるのですが、赤玉土、鹿沼土、等のしっかりした土を用意します。
メス亀がプールから土の場所を確認できるところがよいです。産卵が近づくと穴掘りテストもしますし、産卵経験のある個体が指導らしきこともやってます。

産卵と管理

産卵床で産み終えたことを確認すれば掘りかえして卵を取り出します。卵は8時間ほどで白濁りから帯状に変色します。
変色しない卵は無精卵と考えられます。上下反転させないようにマークを付けて管理します。温度と湿度を管理するために水苔、鹿沼土等に入れて保管しますが、保管場所の温度によって個体の性別がかわります。
高温すぎ低温すぎ湿度が高すぎ乾燥どれも過ぎてはダメになります。何パターンかの方法でやってみるのもよいと思います。
産卵後40日ぐらいになるとキャンドリングで卵の中の子ガメを確認できます。但し上下の位置がかわることでダメになることもあるのでオススメしません。

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説明のために最善の注意の元で撮影しています。

子ガメの誕生

約60日で生れますが、水苔の中で3日ほどかけてジワジワ出てきます。


その後も1週間ヨークサック(卵嚢)がなくなるまで水苔に隠れて過ごします。ヨークサックがなくなり動きも出てくると水槽に水苔を入れて餌に切り替えます。

活餌(赤虫)からはじめます。その後も成長にあわせてペレットに切り替えます。とても良くなつき人の顔も覚え、前脚を振って餌を要求するようになります。日本石亀はとても頭のいい亀だと思います。
人に見せる飼育より、こっそりカメの世界を覗く飼育をすれば上手く飼育できると思います。

ココまでできればブリーダー認定です!

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