2025年6月6日

ニホンイシガメの水カビ病・原因と自宅でできる治療法

ニホンイシガメはとても臆病な性格をしています。その性格ゆえに、ストレスや環境の変化に敏感で、さまざまな体調不良を引き起こすことがあります。
その中でもよく見られるのが「水カビ病」です。

私自身、長年の飼育経験の中で水カビ病を何度も目にしてきました。ここでは、水カビ病の原因や自宅での対処法、病院での治療についてわかりやすくご紹介します。

ニホンイシガメの水カビ病とは、主に水中の真菌(カビ)が皮膚に付着し、白くふわふわした状態になる病気です。見た目にも分かりやすく、放っておくと悪化してしまうことがあります。

水カビ病

水カビ病の主な原因

① ストレスによる免疫低下

ニホンイシガメは非常に警戒心が強く、環境の変化に敏感です。水槽のレイアウト変更や頻繁に触られることでストレスを感じ、免疫力が下がると水カビに感染しやすくなります。

対策:

  • ケージに苔や流木を配置し、隠れ家を作る
  • 人目の少ない静かな場所に設置する
  • なるべく観察にとどめ、触れすぎない

② 餌を食べないことで体力が低下

ストレスが原因で餌を食べなくなると、栄養不足になり、皮膚の再生が遅れて水カビが悪化することがあります。

対策:

  • 食いつきのよいミミズや鶏レバーなど、栄養価の高い餌を与える
  • 無理に与えず、焦らず様子を見る

③ 水質と日光不足

水質の悪化(残餌やカルキを含んだ水道水の使用)や、日光浴不足も水カビ病の一因です。特に日光浴ができないと体温が上がらず、消化機能が落ちて餌を受け付けなくなります。

対策:

  • 水はカルキ抜きをした清潔なものを使用する
  • 屋外またはUVライトを使って日光浴の時間を確保する

上記のような環境改善と、栄養価の高い餌(ミミズ・鶏レバー)を与えることで、軽度の水カビ病であれば10日〜2週間ほどで症状が改善されます。
ただし、皮膚の再生には1か月程度かかることが多いです。

病院での治療が必要な場合

以下のような症状が見られる場合は、ニホンイシガメなど爬虫類獣医の診察を受けましょう:

  • 餌をまったく食べない
  • 足が腫れている
  • カビが広範囲に広がっている

病院での主な治療法:

  • イソジンなどの殺菌剤の塗布
  • 抗生剤やビタミン剤の注射

ただし、ミミズなどを自力で食べている場合は、急を要するほど深刻ではないこともあります。食欲の有無を観察しながら判断しましょう。

ニホンイシガメは特に冬眠明けの4月頃は水温が低く、栄養状態も落ちているため、水カビ病が発生しやすい時期です。
臆病な性格の個体ほど注意が必要ですので、環境を整え、日々の観察を怠らないようにしましょう。

水カビ病
イシガメ

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